前回は馬場判断のダートについてやりましたので、予定通り今回は芝の状態についてお話したいと思います。
ダートとの決定的な違いは、縦の動きではなく横の動きが大きくなる事です。
これだと意味が分かりづらいですね。(^^ゞ
どういう意味かというと、芝の場合は内側からドンドン馬場が傷み始めてきますので、状態によっては外に持ち出す馬が伸びるようになったりしてくるのが特徴です。つまり、馬からみると横に出す馬が伸びるコトになるので横の動きが大きくなるという事です。
ほんとにこの数年で芝の育成技術も大きく進歩したと思います。
昔ならば1開催あけたくらいでは全然内側の馬場が回復していなかったのに、近年では1開催あくだけでかなり良好な状態になります。
そして昔は冬場の中山にもなると芝は茶色くなって傷んでましたが、今では有馬の時でも芝が青々としていますね。技術の進歩は凄いです。
昔に比べると芝というのは比較的どんな時でも内側を通す馬に有利になりつつありますが、それでも開催の後半になると真ん中くらいが伸びて来る馬場に変化します。特にローカル開催で2連続開催ともなれば後半は外伸びが非常に目立つようになってきます。
しかし、騎手も馬場の良い所を選んで先行するようになってくるので、レースを観ずに成績だけをみたら単純な前残りにも思えてしまう場合があるので、こういう時期になったならばレースをリアルタイムで見れないときに想像だけで馬券を買うのは非常に危険です。
ここで1つ覚えておくと便利なのが、内側から馬場が荒れていくのは誰でも分かるんですが、最内の1頭分だけは案外悪くなってない事があるという事です。
それは何故ならば最内というのは逃げ馬しか通さないケースが多いからです。逃げ馬がそこを通すということはそれを追いかける馬というのは、その外側に持ち出しますよね? つまり、自然と内から2~4頭分のところが一番荒れるのが早くなるんです。
なので内側が荒れてきて、外からの差しが目立つようになっても、最内を逃げる馬が押し切って2着以下は外差しというケースが見られるのはこの影響からになります。
芝の場合は特に騎手のブームもあるので、それを察する必要があります。つまり、外を回すブームなんかが騎手の間で起きるんです。そうなれば外伸びの馬場でも先行勢が外を回して押し切る事も出てきますし、まだ騎手があまりそれに気づいていない時は外の差し馬狙いが配当的にも面白いケースが出てきます。
外差しの馬場になったときは非常に馬券的には紛れも多くなってきます。
騎手が理想的な運び方をしてくれない場合もあるので予想としては非常に難しい反面、配当的には美味しい場合があるのでちょっと狙い方も変わってくるのが特徴です。
馬場のどの位置が伸びているか、もしくは伸びないのかは常に注意しておく必要があるのが芝レースの特徴となります。
次回は各馬の分析(位置取り)についてお話します。